数学の授業で「≡」という記号を見たことはありませんか?
この記号は「合同」や「モジュロ」と呼ばれ、一見難しそうに見えるかもしれません。
しかし、実は私たちの日常生活や、大人気漫画『呪術廻戦』の世界でも活用できる便利な概念なんです。
今回は、呪術廻戦のキャラクターや術式を例に使いながら、モジュロの意味を分かりやすく解説していきましょう!
数学が苦手な方でも安心して読み進められるよう、基礎から応用まで段階的に説明していきます。
この記事を読むとわかること
- モジュロ(≡)の基本的な意味と読み方
- 呪術廻戦の例を使った具体的な計算方法
- 日常生活でのモジュロの活用例
- プログラミングや暗号化での応用方法

モジュロ(≡)とは何なのか?基礎知識編
≡記号の正体を暴く
まずは「≡」という記号について基本的な情報を整理していきましょう。
この記号は「合同記号」や「モジュロ記号」と呼ばれています。
読み方は「ごうどう」または「モジュロ」で、英語では「congruent」や「modulo」と表記されます。
数学的には「ある数を別の数で割った時の余りが同じ」という関係を表現する際に使用されるのです。
五条悟の無下限呪術で理解するモジュロの概念
五条悟の無下限呪術を例にして、モジュロの考え方を説明してみましょう。
無下限呪術は「無限」を操る術式として描かれていますが、ここでは「周期性」という概念で捉えてみます。
例えば、五条先生が24時間ごとに術式の威力をリセットすると仮定してください。
この場合、25時間後の術式状態は1時間後と同じ、26時間後は2時間後と同じになるわけです。
これをモジュロで表現すると「25 ≡ 1 (mod 24)」「26 ≡ 2 (mod 24)」となります。
基本的な計算ルール
モジュロ計算の基本ルールを虎杖悠仁の身体能力で例えてみましょう。
虎杖が1週間(7日)のトレーニングサイクルを繰り返していると考えてください。
8日目は1日目と同じメニュー、15日目は1日目と同じメニューになります。
これを数式で表現すると:
– 8 ≡ 1 (mod 7)
– 15 ≡ 1 (mod 7)
– 22 ≡ 1 (mod 7)
つまり「a ≡ b (mod n)」は「aをnで割った余りとbをnで割った余りが等しい」ことを意味しているのです。
実際の計算方法をマスターしよう
伏黒恵の十種影法術で学ぶ余り計算
伏黒恵の十種影法術には様々な式神がいますが、ここでは10体の式神を順番に召喚するシステムを考えてみましょう。
彼が1体目から順番に式神を召喚していき、11体目を召喚しようとした時は再び1体目に戻るとします。
この場合の計算は以下のようになります:
11 ÷ 10 = 1 余り 1
つまり「11 ≡ 1 (mod 10)」となるわけです。
同様に、23体目を召喚する場合は:
23 ÷ 10 = 2 余り 3
「23 ≡ 3 (mod 10)」という計算になります。
釘崎野薔薇の共鳴で理解する計算の応用
釘崎野薔薇の共鳴という術式を、数の関係性に置き換えて考えてみましょう。
ある数同士が「mod 5」で合同関係にあるかどうかを調べる問題に挑戦してみます。
例として、17と32が mod 5 で合同かどうか確認してみましょう:
17 ÷ 5 = 3 余り 2
32 ÷ 5 = 6 余り 2
両方とも余りが2なので「17 ≡ 32 (mod 5)」が成り立ちます。
負の数でのモジュロ計算
宿儺の呪力が負の方向に作用する場面を想定して、負の数でのモジュロ計算を学んでみましょう。
-8 を 5 で割った余りを求める場合:
-8 ÷ 5 = -2 余り 2(数学的には-1.6なので、-2に切り下げて余り2)
または -8 + 10 = 2 として、2 ÷ 5 = 0 余り 2
どちらの方法でも「-8 ≡ 2 (mod 5)」という結果が得られます。
呪術廻戦の世界での活用例
東堂葵の不義遊戯(ブギウギ)とモジュロの関係
東堂の不義遊戯は、呪力を持つ物体同士の位置を入れ替える術式として描かれています。
この術式の発動パターンを数学的にモデル化してみましょう。
東堂が戦場にいる8体の対象(敵味方含む)を順番に入れ替えていくとします。
9回目の入れ替えでは1回目と同じ対象を選ぶことになり、これは「9 ≡ 1 (mod 8)」で表現できます。
この周期性を理解していれば、東堂の次の行動を予測することも可能になるかもしれません。
夏油傑の呪霊操術における分類システム
夏油傑が呪霊を管理する際のシステムをモジュロで考えてみましょう。
彼が呪霊を等級ごとに7つのグループに分けて管理していたとします。
新しく取り込んだ呪霊が50体目だった場合:
50 ÷ 7 = 7 余り 1
つまり「50 ≡ 1 (mod 7)」となり、この呪霊は1番目のグループに分類されることになります。
特級呪霊の出現パターン分析
特級呪霊の出現に一定の周期性があると仮定して、モジュロ計算で分析してみましょう。
過去のデータから、特級呪霊が13日周期で出現する傾向があるとします。
今日が基準日(0日目)で、100日後に特級呪霊が出現するかどうかを予測する場合:
100 ÷ 13 = 7 余り 9
「100 ≡ 9 (mod 13)」となるため、100日後は9日目と同じパターンになります。
日常生活でのモジュロ活用術
時計の仕組みとモジュロの深い関係
私たちが毎日使っている時計は、実はモジュロ計算の典型例なんです。
24時間制の時計で考えてみましょう。
現在が午後3時(15時)で、100時間後が何時になるかを計算する場合:
15 + 100 = 115
115 ÷ 24 = 4 余り 19
つまり「115 ≡ 19 (mod 24)」となり、19時(午後7時)になることが分かります。
曜日計算の魔法
曜日の計算もモジュロの応用例として挙げられます。
今日が月曜日(1とする)で、50日後が何曜日かを知りたい場合:
1 + 50 = 51
51 ÷ 7 = 7 余り 2
「51 ≡ 2 (mod 7)」となり、2番目の曜日である火曜日になります。
お釣りの計算効率化
コンビニでのお釣り計算でもモジュロの考え方が役立ちます。
商品の値段が777円で、1000円札で支払う場合のお釣りは223円ですね。
これを10円単位、100円単位で分けて考える際に、モジュロ計算が活用できるのです。
223 ÷ 100 = 2 余り 23(100円玉2枚、残り23円)
23 ÷ 10 = 2 余り 3(10円玉2枚、残り3円)
プログラミング・IT分野での応用
暗号化技術におけるモジュロの重要性
現代のインターネット社会において、モジュロ演算は暗号化技術の根幹を支えています。
RSA暗号などの公開鍵暗号方式では、大きな素数を使ったモジュロ計算が核となっているのです。
例えば、p=17、q=19という素数を使った簡単な例を考えてみましょう。
n = p × q = 17 × 19 = 323
この323を法とするモジュロ計算によって、暗号化と復号化が行われます。
ハッシュ関数とモジュロ
コンピュータのデータ管理で使われるハッシュ関数でも、モジュロ演算が活用されています。
大量のデータを効率的に格納・検索するために、データの値をモジュロ計算で変換してインデックス化するのです。
例えば、10個の格納場所(バケット)がある場合:
データ値 235 → 235 mod 10 = 5(5番目のバケットに格納)
データ値 1847 → 1847 mod 10 = 7(7番目のバケットに格納)
ゲーム開発での乱数生成
ゲーム制作においても、モジュロ演算は乱数生成で重要な役割を果たしています。
線形合同法という乱数生成アルゴリズムでは、以下のような式が使われます:
X(n+1) = (a × X(n) + c) mod m
この計算によって、予測困難でありながら再現可能な数列を生成できるのです。
モジュロ計算の練習問題
初級編:基本的な余り計算
まずは簡単な問題から始めてみましょう。
問題1:23 ≡ ? (mod 5)
解法:23 ÷ 5 = 4 余り 3
答え:23 ≡ 3 (mod 5)
問題2:-15 ≡ ? (mod 7)
解法:-15 + 21 = 6、6 ÷ 7 = 0 余り 6
答え:-15 ≡ 6 (mod 7)
中級編:応用問題
少し複雑な問題にチャレンジしてみましょう。
問題3:(17 + 25) mod 6 = ?
解法:17 + 25 = 42、42 ÷ 6 = 7 余り 0
答え:0
問題4:(13 × 7) mod 11 = ?
解法:13 × 7 = 91、91 ÷ 11 = 8 余り 3
答え:3
上級編:実践的な活用問題
実際の場面を想定した問題に取り組んでみましょう。
問題5:今日が金曜日の場合、100日後は何曜日?
解法:金曜日を5とすると、(5 + 100) mod 7 = 105 mod 7 = 0
答え:日曜日(0番目)
問題6:24時間制で現在14時の場合、73時間後は何時?
解法:(14 + 73) mod 24 = 87 mod 24 = 15
答え:15時
この記事のまとめ
- モジュロ(≡)は「余りが等しい」という関係を表す数学記号
- 日常の時計や曜日計算など、身近な場面で実際に活用されている
- プログラミングや暗号化技術でも重要な役割を担っている
- 呪術廻戦のキャラクターや術式を例にすることで理解が深まる
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おわりに
この記事では、一見難しそうなモジュロの概念を、呪術廻戦の世界観を借りながら分かりやすく解説してきました。
五条悟の無下限呪術から東堂葵の不義遊戯まで、様々なキャラクターの術式を数学的に捉えることで、モジュロの理解が深まったのではないでしょうか。
モジュロ演算は決して机上の空論ではありません。
私たちの日常生活から最先端のIT技術まで、幅広い分野で活用されている実用的な数学概念なのです。
数学が苦手だった方も、この記事を通じてモジュロの魅力を感じていただけたら嬉しいです。
今後、時計を見る時や曜日を計算する時に、「これもモジュロ演算なんだ」と思い出していただければ、数学がより身近に感じられることでしょう。
呪術廻戦の新しい章を読む際にも、キャラクターたちの能力を数学的な視点で分析してみると、また違った楽しみ方ができるかもしれませんね!
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