映画『すずめの戸締まり』――映像美と音楽、そして胸を打つストーリーに多くの人が涙した作品ですが、その魅力を語る上で欠かせないのが、個性豊かなキャラクターたち。
この記事では、すずめ・草太・ダイジンという主要キャラにフォーカスしながら、その関係性や物語に隠された深い意味を、がっつり深掘りしていきます!
この記事を読むとわかること
- すずめ・草太・ダイジン、それぞれのキャラクターの深層心理
- 「戸締まり」が象徴する心の成長と再生の物語
- “後ろ戸”という設定に込められたメタファー的な意味
- キャラ同士の関係性から読み解く現代人の孤独と再生
🪑すずめ(岩戸鈴芽)|過去を背負いながら“今”を生きる少女
物語の主人公・鈴芽は、東日本大震災で母親を亡くし、心の奥に深い傷を抱えた17歳の女子高生。
明るくて元気そうに見えて、実は「死ぬのが怖くない」と言ってしまえるほどの喪失感と虚無感を抱えているんです。
でも、旅を通じて“戸締まり”という使命を果たしながら、さまざまな人と出会い、少しずつ「生きる意味」を見出していく…という成長ストーリーでもあります。
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✨注目ポイント
- “イス”と共に旅することで、物理的にも精神的にも「過去」と向き合う
- 災害という理不尽な喪失に対し、それでも前を向こうとする姿がまぶしい
- “後ろ戸”という比喩は、まさに「心のトラウマの扉」を意味しているとも考察されている
👓草太(宗像草太)|閉じ師であり“現代の英雄”
草太は、「後ろ戸」を閉める使命を担った“閉じ師”。一見クールで真面目、でも実は情に厚くて優しい青年。
彼のキャラクターを読み解くカギは、“閉じ師”という存在が、日本神話における「旅する英雄」のメタファーだということ。
各地を旅して問題を解決し、様々な人と出会い影響を与えていく。その姿は、古代の英雄譚を思わせます。しかも、ちょっとモテすぎ…(笑)
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🛠深読みポイント
- ダイジンに“イス”にされる=すずめと草太の距離感に制限をかける“象徴的な壁”のような存在
- 草太自身もまた親を亡くしている可能性があり、すずめに深く共感している
- “閉じ師”という表の顔と、教師を目指す“普通の青年”の裏の顔。その二面性が魅力!
🐱ダイジン|自由と孤独を知る“神の化身”…そして切なすぎる存在
この映画最大のミステリアスキャラが、白くてふわふわの猫・ダイジン。
実は彼、元は“要石”という地震を封じる神的な存在。
でも自由を求めてその役目を放棄し、人間の姿になったと考えられています。
見た目は愛らしい猫だけど、その行動にはどこか切なさと純粋さ、そして人間くささがにじんでるんですよね…。
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💔ダイジンの“したかったこと”を解剖
- 草太を要石にして、自分は自由になりたかった
- 鈴芽と一緒にいたかった(「うちの子になる?」って言われたの、相当効いたっぽい)
- 鈴芽をトラウマから解放したかった(案内してたのに嫌われてショックだった…)
🐾かわいそうなダイジン伝説
- 拒絶されてから毛並みが細くなり、元気がなくなっていく姿が切なすぎる…
- 最後には「代わりに僕が要石になる」と自ら犠牲に…報われない片想いがすぎる
- ネタバレ覚悟で言うと、猫だけど推せる。めちゃくちゃ推せる。
🌪3人の関係性を深掘り
すずめ・草太・ダイジンの3者は、それぞれが「失われた何か」を求めている存在。
- すずめは、母の死という過去から解放されたい
- 草太は、家業という宿命を背負いながらも自分の人生を模索している
- ダイジンは、要石という枷から逃れて“誰かと一緒にいること”を求めていた
そんな3人が交差することで、お互いの存在意義を見出し、失ったものを取り戻していく…。単なるファンタジーではなく、現代人の“生きづらさ”や“孤独”と向き合う物語でもあるんです。
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- 『すずめの戸締まり』は喪失と向き合い、再生を描いた物語
- キャラたちはそれぞれの想いを抱えながら旅を通じて成長していく
- ファンタジーでありながらリアルな感情に寄り添う構成が秀逸
- 誰かの心にそっと寄り添ってくれる“やさしい映画”です
🎬おわりに
すずめの旅は、ただの災い封じの旅ではありません。自分の“心の後ろ戸”に鍵をかけ、未来へ進むための“心の旅”でもあります。
「死ぬのが怖くない」と言っていたすずめが、草太と出会い、「生きたい」と願うようになる。その変化が、この映画の最大のメッセージ。
ラスト、過去の自分に「大丈夫、未来は怖くないよ」と声をかけるシーンは、涙腺崩壊不可避…!
それぞれが葛藤し、衝突し、でも最終的には“自分の人生を生きる”ことを選ぶ姿が、観る者の胸を打ちます。
あなたは誰に一番共感しましたか? 私は…断然ダイジンです(泣)

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